1.歯科衛生室

私たちは、九州大学病院の患者に、より質の高い口腔ケアの複及と安全で信頼の置ける診療室管理を目指しています。

衛生士長:1名

主任歯科衛生士:2名、歯科衛生士:18名 計21名

【配属診療科】

北棟4階西:歯周病科・歯内治療科、咬合補綴科・義歯補綴科

北棟4階東:口腔総合診療科・周術期口腔ケアセンター

北棟5階西:小児歯科・スペシャルニーズ歯科、矯正歯科

北棟5階東:高齢者歯科・全身管理歯科

外来診療棟4階:再生歯科インプラントセンター

業務内容

歯科衛生士は、上記の診療科において診療補助、歯科保健指導、歯科予防管理及び診療室管理等を行っています。また、病棟で入院患者さんの口腔ケアを行い、他職種を対象に口腔ケアの指導も行っています。そして、2014年4月に開設した周術期口腔ケアセンターでは、医科と歯科が連携し、患者さんの口腔機能管理を行なっています。

特色

歯科衛生士は、口腔ケアの専門職として口腔疾患予防の促進、改善、普及を行い、

患者それぞれの健康レベルに合わせたより快適なライフスタイルをサポートします。

患者さんの口腔ケア

患者さんの口腔ケア

令和6年は能登半島地震の災害支援へ歯科衛生士2名が福岡県JDATの活動として、派遣されました。

現場では、支援物資の仕分け作業や被災者の方の口腔ケア等を行いました。

(写真は福岡県歯科医師会より引用)

【歯周病科・歯内治療科】

歯肉の治療、むし歯や歯根の治療を必要とする患者を対象に、歯科衛生士4名で担当しています。

歯周病科では、歯肉炎や歯周病に関わるお口の中の治療や、病状の進行、再発の予防をしています。

歯内治療科では、むし歯やその他の原因で問題を抱えた歯の治療や、歯の見た目をきれいにする処置を行います。

歯科衛生士は、治療前後及び治療に伴って、歯周病やむし歯の原因となるプラークを患者さんに除去して頂くためのブラッシング指導や、歯のクリーニングを行っています。

歯周病科・歯内治療科診療室内

歯周病科・歯内治療科診療室内

 

【義歯補綴科・咬合補綴科】

口腔機能(かみ合わせ・咀嚼等)の回復や、変色歯の治療を必要とする患者を対象に、歯科衛生士4名で担当しています。

もろくなってしまった歯、ぐらぐら揺れて噛みにくくなってしまった歯や、歯が抜けてしまった部分に対して、冠や入れ歯を作製し、丈夫なかみ合わせを取り戻します。

歯科衛生士は、口腔内の変化に伴い、口腔清掃がより重要になるインプラントの術前後や、冠、ブリッジ、入れ歯などを装着する前後のブラッシング指導及び、メインテナンスを行います。

また歯の変色には、ホワイトニング(漂白=歯を削らずに白くする治療)を行い、患者の満足度の向上を目指しています。

咬合補綴科・義歯補綴科診療室内

咬合補綴科・義歯補綴科診療室内

 

【口腔総合診療科】

一般歯科治療を必要とする患者を対象に、歯科衛生士1名で担当しています。

口腔総合診療科では、患者さんを各科に移動させることなくひとつの診療科で、むし歯治療などの総合的な歯科医療、また治療後の定期的な口腔管理を行います。

平成18年から研修歯科制度が必須化され、研修医の受け入れと指導・教育も行っています。

歯科衛生士は、患者のお口のメインテナンス、研修医に対しての医療安全や院内感染対策に関しての指導を行っています。

口腔総合診療科の診察室内

口腔総合診療科の診察室内

 

【周術期口腔ケアセンター】

全身麻酔で手術や、化学療法、放射線治療を受ける患者を対象に、歯科衛生士6名で担当しています。

体の抵抗力が落ちているときにお口の中が不潔(細菌がたくさんいる状態)になると、その汚れが全身的に悪影響を及ぼす危険性があります。

治療開始前から専門的な口腔清掃を行い、口腔内が原因となる合併症を予防します。

また、医科と連携して病棟へ往診を行い、入院中で口腔清掃が困難な患者の口腔清掃や看護師へ口腔清掃方法のアドバイスも行っています。

周術期口腔ケアセンター受付

周術期口腔ケアセンター受付

【小児歯科・スペシャルニーズ歯科】

0歳から15歳頃までの成長発育期の新生児、乳幼児、小児、学童期、青少年や全身疾患を有するこども、障害児、障害者の患者を対象に、歯科衛生士2名で担当しています。

歯科衛生士は、患者のお口の健康を保つためのブラッシング指導や、保護者の方への仕上げ磨きの指導、おやつなどの食生活指導を行います。

また、通常の診療が出来ない場合は、全身麻酔下での歯石除去や専門的な口腔ケアも行っています。また、入院治療中の小児に対しての往診も行っています。

待合室

小児科・小児歯科の待合室の様子

診療室の様子

診療室の様子

 

【矯正歯科】

矯正歯科治療、また顎骨の手術を必要とする外科的矯正治療、矯正装置を撤去した後の保定中の患者を対象に、歯科衛生士1名で担当しています。

矯正治療中の患者は、お口の中に取り外しの出来ない装置を装着されるため、歯ブラシがとても難しく、プラークが増加しやすい状態になります。

歯科衛生士は、治療経過ごとに変化する口腔内の状態に合わせて、患者が家庭で十分に歯磨きが行えるようにブラッシング指導を行います。

また、家庭での歯磨きが困難な部位や頑固な汚れに対しては専門的な機械を使用した歯面清掃を行います。

 

【高齢者歯科・全身管理歯科】

全身的に病気を抱え、歯科治療を行う際に血圧測定など全身的な管理を必要とする患者を対象に、歯科衛生士1名で担当しています。

医科と歯科が連携を図り、高血圧や糖尿病など、全身的な病気のために歯科治療を受けにくい患者がより安全に治療を受けられ、健康なお口の環境を維持することを目標としています。

歯科衛生士は、高齢者、有病者、障害者の患者さんへ、ブラッシング指導や歯石除去などの処置を行います。

更に、口腔ケア支援チームとして病棟へ往診を行い、入院患んへの口腔ケアも行っています。

ICUでの口腔ケア

ICUでの口腔ケア

 

【再生歯科インプラントセンター】

インプラント治療を行う患者を対象に、歯科衛生士1名で担当しています。

歯肉の健康を維持するために、患者が行う歯磨きでお口の中の汚れを除去すること(プラークコントロール)は非常に重要です。

歯科衛生士は、インプラント治療の段階が進むごとに、歯を支える骨や歯肉など(周囲組織)の状態を確認しながらブラッシング指導を行います。

また、インプラント治療の進行状態に応じて、患者のホームケア用品の選択も行っています。

再生歯科・インプラントセンター受付

再生歯科・インプラントセンター受付

 

 

2.歯科技工室

歯科医療チームの中で口腔内欠損部の修復物を製作し機能や審美性を回復することで患者さんの健康及びQOL向上に貢献しているクリエイティブな部署です。

歯科技工士長1名、歯科技工士4名

業務内容

各診療科の歯科医師の依頼を受け、患者さんの口腔内に装着される補綴物や治療用装置(総義歯、部分床義歯、レジン前装冠、金属冠、ブリッジ、ポーセレン、インプラント上部構造、ホッツ床、顎関節症用スプリントなど)の製作、修理、加工を中心とした創造的な業務や技工材料の管理を行ってます。デジタル技工にも対応出来るよう、CAD/CAMソフトや3Dプリンターを導入しています。又、歯科医師に対しての技工上のアドバイスや指導、そして補綴設計なども行っています。

総義歯(左) ポーセレン(真ん中) ジルコニア(右)

インプラント上部構造の設計(左) ホッツ床(真ん中) スプリント(右)

特色

当技工室では患者さんの満足度向上に努めるために、診療室に歯科技工士がおり、状況を撮影記録したり、「白い歯にして欲しい」とか「丸みを帯びたやさしい形に」とか、「作り物に見えない様に自然な感じに」など、多様で具体的な要望や希望を患者さんから直接に伺い、それらに対処しています。また、2名の「JSOIインプラント専門歯科技工士」を擁し、幅広いインプラント技工に従事しています。

歯科技工業務風景

歯科技工作業風景

ラボスキャン